R4年度採択「スマート農業実証プロジェクト(スマート農業産地形成実証)」
UAVセンシング
| 取組概要
・可変散布及びUAVスポット散布による生育不均一性の改善及び肥料投下量15%削減。
| 達成状況
・5月から9月にかけて、水稲、小麦、大豆圃場を対象にUAVによるセンシングを計57回実施。
・10月中旬から11月上旬にVTOL型ドローンにて当別町、深川市、由仁町、沼田町のセンシングを実施。
・マルチコプター型UAVの累計計測面積は113.15haとなり、VTOL型UAVの累計計測面積は199haとなった。
・次年度の可変散布、スポット散布の可変散布マップ作成及び生育状況把握のセンシングにおいて、VTOL型UAVによる効率化が期待できると思われる。
UAVセンシング実績表
・タンパク値マッピングを目的として撮影したドローン画像データの分析し、NDVIマップを作成した。
・一方で自動アシストコンバインによって収穫時のタンパク値マップが得られる。既往研究により8月
下旬から9月初旬ごろの衛星画像から得られたNDVI値とタンパク値には相関があることが知られているので、ドローンから作成するマップと比較する予定であり、そのデータ準備を行っている。
図 水田のNDVI画像(左)と自動アシストコンバインによるタンパク値マップ(右)
| 次年度計画案
・原則月2回程度のUAVセンシングを行う。可変散布マップに必要なNDVI画像を取得し、これをもとに可変施肥マップを作成する。
・天候の状況によっては、スペースアグリ社の衛星サービスを利用し、また、外注でのUAVセンシングを行うことで、必要な時期でのセンシング情報が取得、提供できる体制をとる。
・上記を利用し、可変散布機を保有している農業者はこれを用いて、保有しない農業者については、一様散布の後にUAVによるスポット散布を実施する。また、水稲については、刈取時期前にタンパク値マップを作成し、配布を行い、自動アシストコンバイン取得結果との相関を得る。
| 2024年度達成状況
・4月から9月までに水稲、小麦、大豆と対象として、UAVによるセンシングを実施した。
・実績としては、表2-11に示すとおりである。
表2-11 UAVセンシング実績(左:マルチコプター型、右:VTOL型)
・本年度実績より、UAVセンシングに係る時間は、表2-12のとおり。
・マルチコプター型とVTOL型で、UAVセンシングに係る時間を比較すると9haを超える撮影面積からVTOL型の所要時間が短くなる。
・マルチコプター型とVTOL型で、UAVセンシングに係る稼働人件費を1,500円/時間として比較すると20haを超える撮影面積からVTOL型での人件費が安くなる。
表2-12 UAVセンシング実績(所要時間、人員、費用)
図2-9 UAVセンシング時間比較
図2-10 UAVセンシング稼働人員費比較