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機械経費負担に関する協議

| ​取組概要

・本年度は、農機操作の習熟、地域への普及、啓発促進のためと輸送にかかる費用および時間検証のため、なるべく多くの地域での実証

| ​実証結果

・生産者への負担に関しては、燃料補充と簡易清掃の実施をお願いしていたが、機械本体以外に係る経費として、ロボットトラクタ輸送費用、自動アシストコンバイン輸送及び清掃費用、農業用UAV輸送作業費用があった。

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R4年度 スマート農機輸送等経費一覧表

| ​達成状況

・各スマート農機の年間減価償却費(購入金額÷償却期間7年)を利用面積で割った10a当たりの機械費を以下のように比較

 

①スマート農機を個人で導入した場合

②本年度シェアリング実績面積での機械費・輸送清掃委託費

 

③本年度作業スケジュールから想定利用可能面積でのシェアリング利用での機械費・輸送清掃委託費

​比較結果

・①と比べ、②では機械費は平均212%の増加、輸送費等と合わせて平均249.2%の増加となる。

・①と比べて③では機械費は平均59.8%の削減、輸送費等と合わせると平均44.2%の削減となる。

①個人導入機械費

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​②シェアリング実績利用面積での機械費

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​②シェアリング実績利用面積での輸送清掃委託費

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③シェアリング想定利用面積での機械費

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③シェアリング想定利用面積での輸送清掃委託費

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​・スマート農機輸送実績表

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| ​2024年度達成状況

・本年度のシェアリング利用に際しての輸送実績と作業実績については、表2-1に示すとおりである。

・本年度のシェアリング利用実績から各機材の輸送・清掃費用については、表2-2に示すとおりである。

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表2-1 シェアリング利用に際しての輸送実績(左)および作業実績(右)

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表2-2 シェアリング利用実績から各機材の輸送・清掃整備費用

・本年度の各機材のシェアリング利用実績から10aあたりの経費を試算した(表2-3)。

・各生産者がスマート農機を個人導入した場合の機械費と比べると、UAV以外の各機材の平均削減割合で目標に達成せず、全体の平均では26.7%の削減となった。

・本年度実証においては、猛暑の影響により各地域の作業時期の差がなかったため、小麦刈取でのシェアリング利用が出来なかったことと、ロボットトラクタ、防除用UAVの利用についても随時の調整となり、シェアリング利用面積が想定よりも少なくなった。

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表2-3 R5年度シェアリング利用実績での機械費・輸送清掃費用と個人導入費用の減少割合

・前項から本実証でのシェアリングスケジュールから設定していた利用対象面積に対して、実績値を基にした輸送清掃費用を加算して試算を行った(表2-4)

・個人導入機械費と比べると、ロボットトラクタ、防除用UAV、汎用型自動アシストコンバインで削減割合が50%を超え、自脱型自動アシストコンバインでは削減割合が50%にいたらなかったが、全体平均では63.6%の削減割合となり目標を達成できる試算となった。

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表2-4 シェアリング利用対象面積での機械費・輸送清掃費用と個人導入費用の減少割合

・沼田町、当別町、由仁町での農機貸出価格から、トラクター(100PS)の平均単価を6,250円/時間とした場合、平均単価を下回る金額でロボットトラクタを貸出すときの料金について試算した。

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表2-5 ロボットトラクタの貸出料金試算

・シェアリング利用作業受託サービスに向け、料金を設定するために経費に積立金を加算する。

<追加条件>機械更新の積立金として、年間減価償却費の利用面積換算金額を加算

 

・上記経費が地域の農機貸出価格の平均単価を下回るために必要となる作業受託面積は、ロボット

トラクタでは785ha以上が必要となる。

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表2-6 シェアリング利用農機貸出サービス化に向けた料金試算

| ​その他報告事項

・本年度は、シェアリング利用する作物を地域ごとに水田と畑作に分けて設定し、作業突合が生じないようにするとともに作業適期に機械を常駐させ、長期での利用ができるようにスケジュールを作成した。

・自脱型自動アシストコンバインのシェアリング利用について、利用期間を延ばすため、メーカーでの清掃を挟まずに輸送時での清掃を生産者の下で実施した。また、タンク内でのコンタミネーションを避けるため、シェアリング利用にあたり刈取る品種を統一する調整も行った。これにより、昨年度に比べ1.3倍の面積で利用することが出来た。

| ​今後の課題

・シェアリングスケジュールにおいて、異常気象による作業時期の突合が発生した場合の対応を検討しておく必要がある。

・以前は、機材輸送、トラクターへの作業機着脱や汎用型コンバインのヘッダー着脱といった作業を農機メーカーへ依頼していたが、費用が高く、シェアリング利用の経費が大きくなった。

・今回利用した輸送業者は農業経験のある方がいるため、今後、機材輸送とともに機器の着脱の補助員や作業オペレーターとしての運用も検討したい。

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